【実績者インタビューVol.21】25年のエンジニア経験を武器に、シニア向け英語教育をAIで革新――「R60イングリッシュ」が見せる新たな学びの形
エンジニア歴25年、そして英語教師へ。
AIがつないだ“第二のキャリア”
【実績者インタビュー】では、SHIFT AIに所属し、AIを活用してユニークな実績を出している方々を『AIシフター』と銘打ち、インタビューを行います。彼らがどのような軌跡をたどり、どんな風にAIを活用しているのか。素朴な疑問をぶつけながら、その成功の秘訣を探ります。
今回登場するのは、福岡県在住でシニア向け英語教室「R60イングリッシュ」を主宰する城崎世津子さんです。25年間システムエンジニアとして企業のデータベース構築に携わってきた城崎さんは、会社解散を機に第二の人生として英語教育の世界へ飛び込みました。
「AIは相棒のような感覚。忖度も人間関係の煩わしさもなく、ゴールに一直線に進めるんです」
城崎さんがどのようにAIを活用し、シニア世代の英語学習に革命を起こしているのか。元エンジニアならではの視点で語られる、AIと教育の未来を紐解きます。
城崎世津子(しろさき・せつこ)
福岡市在住。元システムエンジニア。インターネット黎明期から25年以上にわたり、企業のデータベース構築やシステム運用を手がけてきた。会社の解散を機に“セカンドキャリア”として英語を学び直し、同世代の仲間とともにシニア向け英会話教室「R60イングリッシュ」を立ち上げる。AIとの出会いをきっかけに、ChatGPTやVrewを活用した教材開発に挑戦。現在は「AI×英会話」をテーマにしたオンラインサロンを立ち上げる。SHIFT AIでは、AI教育の実践とビジネス応用の橋渡し役として活動。自身の経験をもとに「年齢を問わずAIを使いこなす力」を伝えている。
- 職種
- 英語教室「R60イングリッシュ」主宰 /オンラインサロン「A会話×AI」運営/AI活用教材開発
- SHIFT AI受講歴
- 2024年9月に入会
- 受講した講座
- ・基礎動画全般
・実績者ウェビナー
・プレミアムウェビナー
- 収入before→after
- 4万円/月→40万円/月
目次
25年のシステムエンジニア時代――インターネット黎明期を駆け抜けて
始まりは1997年、インターネット黎明期でした。元々システムエンジニアだった城崎さんはこの年に夫が経営する会社に入社し、34カ所の拠点をつなぐデータベースのインターネット移行という一大プロジェクトを任されました。
「30年くらい前でしたから、携帯電話も一部の人しか持っていない時代で。インターネットもダイヤルアップ接続で、一人部署として25年間ずっとシステムの保守点検をやっていました」
紙のファイルに入っていた数万件のデータをデジタル化し、最終的には70万件のデータベースを構築しました。当時は紙の書類をコンピュターが読み込む技術がまだ存在しなかったため、文字通り「手作業」でシステムを作りました。
その後、エンジニアとして働いてる間、困った時に頼りにしていたのがSHIFT AIの木内代表がSHIFT AI以前に立ち上げた「侍エンジニア」のウェブサイトでした。
「課金会員ではなかったんですが、困ったら検索してTips(ティップス)を見せてもらって。JavaScriptも散々お世話になりました。本当に感謝しています」
その後、会社の解散とともに、25年間のエンジニア人生に終止符を打った城崎さんは、すぐに第二の人生を歩み始めました。
「最後の忘れ物」として選んだ英語――逃げ続けた人生にケジメを
「7年前にセカンドキャリアを考え始めた時、自分の人生を振り返って気づいたんです。私は英語から逃げ続けてきたって」
周りには英語が堪能な友人ばかりで、城崎さんだけが、なんだかんだと言い訳をして英語を避けてきました。
「“人生の忘れ物”と思って、ピアノと英語をやり直そうと決意しました」
しかし、若い人向けのスクールに入ると浮いてしまう。シニア世代が安心して学べる場所がない――そんな現実に直面した城崎さんは、自ら場を作ることを決意します。
知り合いに「英語を話せるようになりたい?」と聞いたところ、100%の人が「なりたい」と答えました。でも実際に「じゃあやりましょう」となると、みんな尻込みしてしまう。それでも地道に活動を続けていると、転機が訪れました。
福岡市の公募事業が転機に。「R60イングリッシュ」誕生
2023年2月、福岡市のLINEに流れてきた一つの募集。「何かを教えたい人いませんか」という『福岡100事業』の公募でした。
当時、教える場所もなく、公民館を借りるのにも手続き面で苦労していた城崎さんは説明会に参加しました。ただ、軽い気持ちで参加した会場はコンペ会場さながらの雰囲気でした。
就活講座、マインドフルネス教室など、さまざまな夢を語る参加者たち。城崎さんは後ろから2番目の順番で、自分の英会話への思いを吐露しながら「シニアだけでやれる英会話教室をやりたい」とプレゼンしました。
「会が終わった時、担当の方が走って来られて『いつからやりましょう』って。マジですか!と思いました」
こうして福岡市の後押しを受けてすぐに「R60イングリッシュ」がスタートしました。福岡市が発行する市政だよりで告知されると毎回すぐに満席に。4ヶ月のタームを繰り返し、2枠に増やし、進級クラスも作り、現在では160名の生徒を抱えるまでに成長しました。
シニアが「喋れない」本当の理由――音声学から導いた独自メソッド
城崎さんの教え方は実践そのものです。シニア世代が英語を「喋れない」原因を徹底的に研究しました。
「シニアはカタカナとローマ字の知識で英語の音を読もうとするんです。だから実際の音との乖離がある。まずはそこを一回ぶち壊さなきゃいけない」
例えば、「O」の文字を見たら必ず「オ」と読んでしまう。でも実際の英語では「ア」の音になることが多い。「ホットコーヒー」は「ホット」じゃなくて「ハァット」。指が3本入る縦に開ける口で発音する――そんな具体的な指導から始まります。
「語尾のLを『ル』と読んだらもう退場ですよって言うんです。special も beautifulも『ル』って発音したら退場ね、と(笑)」
喋れないもう一つの原因は、頭の中で完璧な英文を作ろうとすることでした。
「ピリオドまで行こうとするから、文頭が出てこなくなるんです。だから『最初の3単語を見切り発車で出せ』って教えています。SV(主語・述語)が出れば、あとは考えながら継ぎ足していけばいいんです」
SHIFT AIとの出会いで「本物」を見極めた瞬間
教え方のメソッドは確立しても、シニア向けの教材がなく困っていました。市販の教材は、TOEICの点数を上げたい人や、ビジネスメール、会社のミーティングなど、シニアには合わない内容ばかり。
「シニアが『あるある』って思うような日常生活のシチュエーションで、優しい表現で会話できる教材を作りたかったんです」
そこで2024年5月、城崎さんはAIを使った教材作りに着手しますが、なかなかうまくいかず、頭を抱えていたときにSHIFT AIに出会いました。
「無料セミナーを見て、木内さんを見て決めたんです。『この人は本物だな』って。その日にすぐ入会を申し込みました」
SHIFT AIで学習してからは教材づくりもスムーズになりました。
「退職後の趣味は何にする?とか、ヨガは腰痛にいいのかしら?とか、今日の帰り道にすぐに使えるトピックを15個作って、その中に重要な30個のフレーズと12個の構文を入れ込んだんです」
1冊目の教材制作に2ヶ月かかったのが、2冊目のシナリオは2週間で完成。さらにVrewで動画教材も制作できるように。AI画像やアバター、豊富な音声オプション、速度やピッチの調整も可能で、教材制作に最適でした。
「VrewはAI画像もつくし、バイリンガル音声とかもある。アウトプットの形式も多様で、字幕ファイルだけ書き出すとか、音声だけ書き出すとか、2次利用・3次利用ができるんです」
オンラインサロン「A会話×AI」を立ち上げ、1000人コミュニティに挑戦
2024年8月30日のSHIFT AIの2周年イベントに向けて、城崎さんは新たな挑戦を始めました。それが「英会話×AI」をテーマにしたオンラインサロンの立ち上げです。
「AIの知識を英語学習に役立てる視点を入れました。例えばGeminiと会話する時の前提条件とか、こういう風に言っておくとゆっくり喋ってくれるよ、みたいな」
現在の目標は、オンラインコミュニティの会員数を1000人に増やすことです。当面はオンラインレッスンが中心ですが、今後は毎朝10時から11時にライブ配信を行いながら、会員さんが「good morning」を言いに来る“おはよう会”をはじめるつもりです。英語に触れてから1日をはじめてもらうのが狙いです。VoicyやSpotifyなどのポッドキャストも活用し、オンラインコミュニティ以外からも人を集める構想を描いています。
「大風呂敷の大野望ですよね。でもそれくらいの目標を持ってたほうがやりがいがあります」
「自分は何の人なのか」――読者へのメッセージ
最後に、城崎さんからSHIFT AI会員や、これからAIを学ぼうとする方々へのメッセージです。
「ふわっと『AI』みたいな感じだと、頑張る視点がない。だから『自分は何の人なのか』というところからスタートするのがいいと思います」
どのAIツールを必要としているのか、なぜそのツールなのか。どのクオリティを求めるから、どのツールを使うのか。
「動画のクオリティじゃなくて内容を重視するなら、編集時間は最小限にして、中身のクオリティを上げることに時間をかけた方がいい。それがツールを選ぶ力です」
AIは冷たいツールではなく、忖度も人間関係の煩わしさもなく、ゴールに一直線に進める「相棒」。城崎さんは、話し出したら止まらないというその情熱で、今日もシニア世代に英語とAIの楽しさを伝え続けています。
「目標達成のために手間のかかる部分は、確実にAIが助けてくれる。人を雇う代わりにAIが業務をこなしてくれる、そんな感覚でAIを活用しています」
SHIFT AIでは、城崎さんのような「AIシフター」の挑戦を応援しています。無料セミナーやコミュニティで、あなたも一歩を踏み出してみませんか。
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